江崎グリコ株式会社インタビューその6 |「CPPはグローバルで使える」と気づいた、その理由とは?

江崎グリコ株式会社 グループ調達部の方々へ、CPP資格制度の導入やご活用について事務局がお伺いしました。
グループ調達部 部長 森田裕之 様、秋山幸司 様
(※敬称略、所属・役職は2021年 4月13日 時点のもの)

吉田
ありがとうございます。森田さんが資格を取得されて10年ほど経過したと伺いしましたが、当時と今とでは、業務内容や役割などが変わっていてもCPPに書かれている内容は使えていますでしょうか?

森田
以前調達に携わったのが2008年から2015年までの6年半で、そのうちの2年間は調達改革のプロジェクトをやっていました。

改革を進める上でも、CPPの教科書に書いてある内容は大いに役に立ちましたし、実際にグループの横串、いわゆる大調達部ですね、各事業会社に個別にあった調達部門とグロ-バルの部分を機能統合し大調達部を立ち上げた際にも有効でした。

一番、有効だなと思った瞬間は、海外では調達一筋で複数の会社をまたがって業務ををやってきたバイヤーが多いのですが、そういったグループ海外子会社の調達のスペシャリストと初めて会った時に、英語で調達の話をすると、この本に書いてある内容は全部通じました。

その時、「あ、これはグローバルで共通言語なんだ。調達の共通の理論なんだ」ということを感じて、CPPがグローバルに通用すると確信を持った瞬間でした。

そのため、今回の部内で展開するということに、確信と自信がありましたし、使えるかどうかを疑う余地は全くなかったですね。そう意味では、10年ほど前の当時から今に至るまでずっと使えています。

吉田
ありがとうございます。秋山さんいかがでしょうか?

秋山
はい。先ほどの話にも挙がりましたが、CPPの考え方に倣ってサプライヤー調達戦略を立案し、品目別にできたというところが大きいです。

今まで既存商流で何となくやっていたような業務もありましたが、半年くらい調達戦略をしっかり考えて、論理だったものを作りました。今では、それを根拠に購買しており、業務指針となるものが作れましたので非常に有効でした。

あとは、コストリダクションの手法を実践したり、地震があった際にどういった行動を取るか、などのBCPに関する手法を実際に取り入れたりしました。

森田
品目別の調達戦略は、何回もメンバーとコミュニケーションを交わして作っていきました。

(品目別の調達戦略が役立つ点としては)「どうやって買っていくのか?」ということをメンバーと合意していくこはもちろんですが、私は違う面もあるのかなと思います。

調達部には、「調達がどういう方法で買おうと考えていて、実際に行っているのか?」ということをマーケティング部門や外部の方たちに説明する責任があると思っていて、

「結果的に高くなりました、安くなりました」とか、そういう話ではなくて、マーケティングの戦略などを仕様という形で反映させて『どうやって買っていこうとしているのか?』ということ確立していくためには、品目別の調達戦略が必要だと思っています。そこで、2021年の部門のテーマには「説明責任を果たす」ということを掲げています。

吉田
ありがとうございます。マーケティングとつながりが一番強いのでしょうか?

森田
調達はサプライチェーンの起点になるので、マーケティングだけではなく、経理やその他部門とも定期的にレビューを行っています。

マーケティングとは、商品のPL(損益計算書)を作る上で、原価はかなりの部分を占めますので重要ですし、お菓子の業界は商品の入れ替えなど変化が非常に激しいので、仕様変更も頻繁にあります。

お菓子、冷菓、加工食品など幅広いビジネスを展開していますが、原料にしても包材しても構成が複雑で、原料が一個でも欠けると製品ができなくなってしまうので、調達としてはかなり高度ではあることは間違いないですね。

その上で、リスク管理を含めて、ロジックをもってやらないといけない、感覚や経験だけでやっていけるものではないなと思っています。

6/8

調達プロフェッショナルスタディーガイド 詳しくはこちら
CPE 生産技術者マネジメント資格 CPF 第一線監督者マネジメント資格 ものづくりのためのJMAオンラインセミナー JMA GENBA Management Conference & Award 第一線監督者の集い GOOD FACTORY賞 受賞記念講演会 JMI生産・開発マネジメントコース ものづくり総合大会 生産革新プロフェッショナルコース ものづくり人材育成ソリューション JMA海外体験型研修プログラムJ-EXCEED
ページトップへ戻る
Translate »