CPP資格とは?(目的、対象、メリットなど)

CPP(Certified Procurement Professional)の目的

CPPは、Certified Procurement Professionalの略で、購買・調達業務に携わる方を対象に、購買・調達分野における専門的な知識を身につけていることを証明する資格です。
(※)全日本能率連盟が認定する民間資格制度です。CPP-B級/CPP-A級ともに有効期限はありません。

一般に、購買・調達部門は、企業において多額の資金を取り扱い、経営に与えるインパクトがとても大きい機能であるにも関わらず、その業務内容は情報を扱うことをベースにしているが故に外部からは分かりにくく、社内的に評価されにくい立場にあると言えます。
CPPは、資格制度を通じて、日本の購買・調達技術の標準化を進め、更に高いレベルの調達技術の確立に寄与することを目的としております。

CPP資格制度・資格取得のメリット

<企業>のメリット
購買・調達業務の標準化、購買・調達機能の改善と革新、社員のスキル評価、キャリア採用の指標などに活用できます。
<個人>のメリット
購買・調達分野のプロフェッショナルとして成長、スキルアップ、モチベーションアップが図れます。

1.社員の客観的なスキル評価ができる

2.計画的な人材育成に活用できる

3.事業所間、グループ間で知識が標準化できる

導入企業、合格者からのメリットはこちらから

以下のようなお悩みをお持ちの方は、
是非とも人材育成制度としてCPP学習プログラム・CPP資格試験をご活用ください

  • 社内外の共通言語がバラバラ
  • 業務が属人的、若手の定着率が悪い
  • 新人、異動者の育成をしたいがOJTで本当に十分なのか
  • 業務が広すぎて、何を教えて良いか分からない
  • バイヤーとしての基本や業務の基準のレベルの底上げをしたい。
  • バイヤーとしてのスキルアップを計画的に育成していきたい。
  • 購買業務全般について広く学ばせたい。
  • 調達業務の全体の流れをつかみ、調達力が発揮されるポイントを学ばせたい。
  • 一般的に通用する実践的な知見・経験を積ませたい。

上記の悩みを持たれた導入企業、合格者の利用方法はこちらから

CPP資格の種類

CPPは、CPP-B級/CPP-A級から構成されています。

試験区分:CPP-B級CPP-A級
試験日程:通年で受験可能通年で受験可能
受験料:15,000円(税抜)18,000円(税抜)
対象:特にありませんが、調達経験3年以上の方を想定しています。CPP-B級取得者
調達部門の管理者

試験問題は、CPP公式認定テキスト「調達プロフェッショナルスタディーガイド」から主に出題されます。
試験対象、受験方法などの詳細は、「試験概要・受験」をご確認ください。

CPP 資格取得の流れ

調達人材育成を取りまく環境とCPP

CPPは標準的な調達知識やマネジメント手法を習得し、ステークホルダー(利害関係者)に対して適切な対応と連携ができる調達人材育成を支える存在です。

CPP資格の使命「調達プロフェッショナルの育成に向けて」

近年、製造業における調達の位置づけ・役割が変化してきています。1990年代中頃までは、CR(CR=Cost Reduction;コストダウンや原価低減と同義で使用する)の取組みは、量産段階での継続的なものが中心でした。戦後日本経済の継続的経済発展や高度成長の増産基調の中で、CR目標は年間数~10%前後が一般的であり、ネゴシエーションによって、目標達成できると考えられていたのです。
バブル崩壊で経営環境が厳しくなり売上が伸び悩む中、業績を維持・向上させるために、経営課題におけるCRの比重が高まったのは必然的な流れでした。同時に、短いサイクルで商品力ある開発を実現するために、競争力があり、ユニークな技術を持つサプライヤーを発掘する必要性も高まりました。
このような環境変化に対応すべく、各企業では独自の努力や工夫がなされてきました。しかしながら、生産性向上や拡販に向けた営業・マーケティング領域における改革手法は様々発表されているのに対し、調達における改革手法は体系化されておらず、成功事例が公表されることも少ないため、日本のスタンダードといえるものが見当たらないのが実情でした。
「調達」に必要とされるスキルは、さまざまな知識(学問)領域から構成されています。しかしながら、それらの知識が体系化されているとは言いがたいものです。このことが、「調達には固有のスキルは無い」、さらには「調達には特別なスキルは必要ない」と経営トップおよび他部門に誤解される原因となっています。現実には、幅広くて、奥深い知識が「調達」の質の裏付けになっており、「調達スキル」がなければ、他部門およびサプライヤーと協働し、経営に貢献する活動ができないのです。
また、調達スキルは、属人的で交渉能力に重きが置かれる傾向があります。これもまた、調達スキルの専門性を軽んじる誤解につながっています。「調達」は、より論理的で客観的な説得性のある業務であるべきで、体系化されたそれは、調達工学(Procurement Engineering:調達エンジニアリング)として認識されるべきです。

一般社団法人日本能率協会(JMA)では、調達資格認証制度(CPP)を立ち上げ、調達に関わる技術や知識の体系化を試みました。近年、会計や情報システム、プロジェクトマネジメントの領域では、スキルスタンダードの整備が進められていますが、調達は業界によっても考え方や重点が異なることが多く、難しい面もありました。日本では、調達に関する専門書が非常に限られていただけでなく、広範囲に及ぶ調達の知識・技術を網羅するものはなかったのではないでしょうか。本資格制度は、主に製造業を対象としたものではありますが、その範囲に関しては極力広範囲の知識を網羅することに努めました。 本資格制度および認定テキストの「調達プロフェッショナルスタディーガイド」は、JMA講師陣(鬼沢正一、加賀美行彦、神谷幹雄、八木君敏、八島俊彦)の5名が、検討委員として約2年間におよぶ毎月の検討会を通じ骨子をまとめたものです。さらにJMA評議員および購買・調達革新大会の企画委員など、産業界を代表する方々にも内容をご確認いただきました。
本資格制度が、各企業における調達競争力強化を進める土台を提供し、これらの知識や調達スキルを習得した調達プロフェッショナルが、調達を通じ経営貢献に資することができれば、幸いです。

2007年10月
一般社団法人日本能率協会
CPP事務局

調達プロフェッショナルスタディーガイド 詳しくはこちら
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