JX日鉱日石プロキュアメントインタビューその1| 効率的に購買スキルを習得する方法とは?
購買専門知識の体系的な習得が不可欠であり、自分も含めて部下の一層のスキルアップが必要だと感じていました。
CPPホルダーのJX日鉱日石プロキュアメント 下田隆行さん(水島営業所長)にお会いしました。日本能率協会の安部武一郎がインタビューします。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
効率的に購買スキルを習得する方法とは?
安部
まずは、下田さんがどのような調達業務に携わっておられるのか、お聞かせいただけますでしょうか。
下田
まず、私が在籍しているJX日鉱日石プロキュアメントは、JXホールディングスグループの機能子会社としてJXグループ誕生と同じ2010年7月に発足しました。
JXグループにはエネルギー事業、金属事業、石油・ガスなどの開発事業を行う3つの中核事業会社があります。
我々はこれらの中核事業会社やその他グループ会社の一部から購買業務を受託しています。
受託している購買業務は、エネルギー事業会社では原油、金属事業会社では鉱石などの直接材以外の間接品の調達、設備の運転や保全ならびに新設・改造に伴う工事や作業の請負契約が対象になります。
JX日鉱日石プロキュアメントには、本社と18ヶ所の営業所がございまして、各営業所は事業会社の生産拠点構内に設置されています。
私はエネルギー事業会社の水島製油所構内に設置されている水島営業所に在籍しています。
本社と営業所とは、調達物品あるいはその調達見込み額等により業務を分担しています。いわゆる事業横断組織・事業ライン組織混合型に近いと思います。
安部
直接材以外として、間接品の調達だけでなく請負契約も扱うのですね。
下田
はい。請負契約も取扱っています。先ほど申し上げた設備の運転や保全ならびに新設・改造に伴う工事や作業の請負契約のほか、構内に常駐している協力会社さんへの業務委託的なものなど、その内容は広範囲に渡っています。
安部
CPPをお知りいただいたきっかけについて教えてください。
下田
我々は、グループ内の購買を横断的に所掌していますから、調達担当者は従来関わっていなかったものやあるいは関わっていたとしても従来よりも広い視点で調達を考える必要が出てきます。
そうなると最低限の一般知識はもちろん、購買専門知識の体系的な習得が不可欠であり、自分も含めて部下の一層のスキルアップが必要だと感じていました。
しかし、いざ「どうやってスキルアップするか?」となったときに、社内に購買専門知識を教えられる人や体現できる人が多くいる訳ではなく、また、適当な教育カリキュラムやプログラムなどの仕組みも構築されていませんでした。
それで、部下と一緒にどうやったら効率的にスキルを習得できるかをいろいろ考えてみたところ、自分たちで一から作り上げるのは困難なので、信頼のできる機関が認定している資格制度がないものか探してみようということになりました。
とりあえずインターネットで「購買 資格」を検索してみたら、CPP資格制度が一番上に表示されたのです。
そのホームページをのぞいてみたところ、日本能率協会さんが主催している資格制度ということで、受験された企業リストには、知っている会社の名前もたくさんありましたので、これはいいなと思ったのが最初です。
まずはチャレンジしてみようと思いまして、私と若手の部下数人を集めて学習と受験に臨んだのです。
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