オリンパスインタビューその1|3事業のシナジー効果のだしかたとは?

CPPは、体系的で1から10まで揃っていて、これを一度しっかりと学んでもらったうえで、個別の対応を考えるのはいいと思っています。

CPPホルダーのオリンパス 奈良昭彦さん(ものづくり革新センター 統括室 購買企画部 部長)、羽田修一さん(ものづくり革新センター 統括室 購買企画部 購買企画グループ グループリーダー)を訪問しました。日本能率協会の安部武一郎がインタビューします。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)

3事業のシナジー効果のだしかたとは?

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(安部)
最初に、ものづくり革新センター統括室 購買企画部 購買企画グループのお役割についてお伺したいと思います。
羽田さんと奈良さんは、どのようなお仕事に従事されているのですか?

(羽田)
購買企画部というのは、購買と名前はついていますが、調達実務を行っている部門ではありません。
各事業部の中にあるそれぞれの調達部門が、調達実務を行っています。

我々購買企画部というのは、それらの調達組織を組織横断して全社の調達プロセス革新をおこなっている部署です。

(安部)
購買を実際にされている事業部の作っている製品は、どのようなものがありますか?

(羽田)
大きくは、内視鏡をはじめとする医療機器、顕微鏡、カメラがあります。

(安部)
それらに共通する品目の調達ですとか、そのスケールメリット等をだすための企画をしているのでしょうか?

(羽田)
スケールメリットというよりは、どうやったらシナジー効果がだせるのかということです。
買っている物が違い、製品の性格がだいぶ違います。

コンシューマ向けのデジカメと病院向けの医療機器では、まったく性格が異なります。
それを支える調達に要求されるポイントも、また、それぞれ異なってきます。
3つの大きな事業を束ねて、シナジー効果をだすのが一番難しいところです。

違いのひとつは買うスピードが違うことです。
デジカメであれば製品の寿命は非常に短いので、製品立ち上げ時には、何万個という数を一気に調達することになりますが、新製品がでれば、前の製品の部品はいらないということになります。
そこで調達は一回途絶えます。

それに対し、医療機器や顕微鏡は、10年位は補修・修理サービスを、継続しないといけない。
調達し続けることになるので、10年、20年と長い期間の安定調達が求められます。
ですから、まったく要求されているポイントが違ってきます。

(安部)
そうなると、スピードと品質、長期間保証・・・と、広いスパン、視野で調達活動を行っていくことになりますね。
ご活用いだいているCPPは、どのようにお役立ていただいていますか?

(羽田)
人材育成の面で、活用させてもらっています。

それぞれ異なる要求事項に対応して、調達部門は、個別に最適化をしてきましたが、それぞれの調達部門に、同じベースの知識があって初めて相談ができ、シナジーを追求できると考えています。

その知識レベルの、共有化のベースにこのCPP資格制度を使っています。
CPPは、体系的で1から10まで揃っていて、これを一度しっかりと学んでもらったうえで、個別の対応を考えるのはいいと思っています。
でも最初から個別最適してしまうと、どうしても自己流になってしまう。
それがこのCPPの取り組みを初めてから是正されてきたのかなと感じますね。

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