ソニーインタビューその2| 大きな発想をするための人財育成とは?
調達業務をもう一段高いレベルで遂行する上でCPP資格制度が有効であるという認識に基づいて、人財育成課は調達メンバーに対してこの資格制度に参加することを推薦しています。
CPPホルダーのソニー 遠田正泰さん(コーポレート調達センター 調達戦略部 ソーシングインテリジェンス課 アシスタントマネジャー)にお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
大きな発想をするための人財育成とは?
遠田
人財育成課では、全調達メンバーに相当する約2000名に対して、調達業務をよりレベルの高い業務を遂行できるよう様々な教育プログラムを用意しています。
E-learningや専門講師による座学、外部機関による講習会などを企画し必要な方が応募する形をとっていますが、一方で、事業所、関係会社で特別に強化すべき領域がある場合には、優先的にこれらのコンテンツを組み合わせた独自のプログラムを展開するという活動を行っています。
また、過去からの資産として調達の先輩方が執筆したテキストもメンバーに提供していて、これらのテキストを必要に応じて改定・発行する取り組みも行っています。
ーーCPP資格制度については、学習したいと要望された方を人財育成課で支援するということですか?
遠田
調達業務をもう一段高いレベルで遂行する上でCPP資格制度が有効であるという認識に基づいて、人財育成課は調達メンバーに対してこの資格制度に参加することを推薦しています。
このための支援として、希望者に対して制度の詳しい説明やCPPテキストのスタディーガイドに沿った説明やセミナー紹介をしています。
私の場合、CPP資格制度で得られることについて、過大な期待でもなく、だからといって過小評価でないように正しく理解するように説明をしてもらいました。
例えば、CPP資格を取得したら、翌日から自分が担当する部品が2割のコストダウンが実現できるかというと、そういうことはありませんよね。(笑)
また、一方でCPP資格制度は絵に描いた餅なのかというと、それもまた誤解になると思います。
製造業におけるサプライチェーンの上流から下流において、特にバイヤーの職務の正しい見方を身につけることができ、基本事項を網羅する上ではCPPのB級、A級どちらも受ける価値はありますよと紹介をしてもらいました。
知識があることの客観的証明とは?
遠田
異動してきたばかりで、知識をつけなければならなかったのですが、その知識がある一定水準以上であるということを、客観的に証明してくれるということが一番の動機です。
効率的に学習できるツール、セミナーでの解説、CPP資格を通して証明できる、その3つが揃っているのが、受けるモチベーションになりました。
証明というのは、タイトルがあるといいますか、その範囲に対して一定のレベルがあるということを証明してくれることだと理解しています。
客観的な基準があるというのは、いいと思いますね。
外から調達部門に異動してきて、実務経験が少ない領域があったとしても、「ここまでの知識はあります」と客観的に言えるということは、大切なことだと思います。
ーー学習や受験にあたって、ハードルに感じたことはありましたか?
遠田
習得が必要な知識が非常に広い範囲にわたっていました。
分野が広すぎて、呆然としてしまいました。(笑)
この非常に広い範囲がハードルだと感じましたが、調達プロフェッショナル知識ガイドは非常に体系的にまとまっており、ハードルを乗り切る助けとなりました。
それを1つ1つ読んでいくことで、自然に体系的な知識が得られたのは良かったと思っています。
一般的に調達という業務は非常に多岐にわたるので、調達のプロパーの方でも全部の領域を経験できる人は希です。
そういった中で、スタディーガイドはそれぞれ領域で説明が丁寧で、実務経験が無い状態でもすんなり入ってくる説明は非常に助かりました。
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