戸田建設・滝沢氏 インタビューその5|評価軸を一変させるのに必要なこととは?
戸田建設の滝沢さん(建築本部 コスト管理センター 建築購買1部 次長)にお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
評価軸を一変させるのに必要なこととは?
横田
コスト管理が命題になってくると、原価が占めるポジションは大きいですね。
滝沢
大きいと思います。
パラダイムシフトが生まれ、評価軸が変わらないと、なかなかうまく進めません。我々の例でいうと以前は工種によって積算原価と購買購入額とに乖離がある場合が時折あって購買で交渉して出た差益が購買の評価になり、大きければ大きいほどいいと考えられてきました。
コスト管理センターができてからは、その考えはおかしいということになりました。
原価自体が甘く金額が高くなる場合もあるし、またその逆もある。その部分を大きく改善した精度の高い原価を作らないといけません。コスト管理センターの理想は積算原価と購買購入額の乖離がゼロ、差がないわけです。
そうはいっても理想論ばかりいっていられませんから、乖離率が0%から5%の範囲内に収めることを目標にして、結果として5%を上回ることの無いように原価の設定するようになりました。昔は差益が多く出れば良かったのですが、そういうやり方では逆に大きな差損が出ることもあって、考えが大きく変わりました。
横田
プロフェッショナルの世界ですね。
滝沢
痛い目にあって変わったわけです。
横田
失敗から学ぶことは多いですよね。
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