ネットワンシステムズ 金内氏・山川氏 インタビュー
ネットワンシステムズの金内俊男さん(管理本部 グループ購買部 部長)、山川伸也さん(管理本部 グループ購買部 第1チーム)にお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
フォトコンテスト応募のきっかけは
勝田
本日は、CPPのフォトコンテストの「喜び大賞」を受賞したネットワンシステムズ株式会社の金内さんと山川さんにインタビューさせていただきます。まずは、フォトコンテストの「喜び大賞」を受賞されまして、おめでとうございます。
金内、山川
ありがとうございます。
勝田
このフォトコンテストは今回初めて、日本能率協会としても実施したキャンペーンなのですが、応募のきっかけをお話しいただけますでしょうか。
山川
購買部内の何人かでCPPの資格取得を推進する事務局を作っており、その中のメンバーが貴社から受信していたメールの中にフォトコンテスト開催のお知らせを目にしたのがきっかけです。
勝田
メールというのは、私どもが発行しているCPPのメールマガジンのことですか。
山川
はい、メールマガジンですね。
勝田
応募しようと思った、その判断をされたのはどなたですか。
みんなで話し合っている中でやってみようみたいな感じだったのでしょうか?
山川
そうですね。
事務局みんなで話しました。私たちが試験を受けた後も、受験希望者がまだ後に控えていましたので、次回の1月の受験生のためにも、もし、フォトコンテストで受賞し副賞ももらえたらいいなあと思って応募してみました。
金内
当部門では、キャリア形成を検討するワーキングチームがあって、購買・調達業務全般を網羅しているCPP資格がその入り口としてふさわしいのではないかという案が上がりCPP取得を積極的に推奨しています。
山川はそのワーキングチームのリーダーを担っています。
勝田
写真に、10名ほど資格ホルダーの方々が写っていますが、このみなさんがすぐにフォトコンテスト応募に乗ろうという気になったのですか?それとも、結構、社内での調整がいろいろ必要だったのでしょうか。
山川
一応、一般応募なので、外部に写真が公開される可能性があるけど、それでも参加しますかということは確認しました。
勝田
すばらしいですね。会社のカラーが出ているようです。
では、基本的には、資格ホルダーはほぼ全員参加だったのですね?NGの方はいらっしゃったのですか。
金内
いや、NGではなかったのですけれど、当日、証書を忘れてきたという人が若干名いました。
勝田
映らなかった方も含めて、基本的にはみなさんノリよく撮影されたということですね。
金内
まあ、みんなノリは悪くないので…。でも取得者の大半が集まったので内心驚きました。
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ネットワンシステムズの金内俊男さん(管理本部 グループ購買部 部長)、山川伸也さん(管理本部 グループ購買部 第1チーム)にお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
大賞受賞の決め手とは
勝田
写真の投稿の、応募の条件で、あまりいろいろな条件はつけなかったつもりなのですけれど、やはり集合で撮っていただいたというのが、非常に大きなポイントだったと思っています。このようなかたちで、団体でご参加いただけたということが、私ども事務局としても、すごくうれしいなあと思っています。この資格をいろいろな方々に知ってもらうのによい機会になるというのと、やはり御社の雰囲気というのが、ノリのよさというか、まとまりのよさというか、チームワークが感じられて、それがとても印象的でしたね。
金内
やはり部内のワーキングで、取り組んでいたということもあって、一体感が生まれたのは事実だと思います。
勝田
みんなで写ろうというのは、やはり山川さんが声を上げたのですか。
みんなで一緒に撮ろうよ、というような感じで。
金内
誰かから出た意見だと思うのですけれど、やっぱり会社全体で取り組んでいるというのをアピールしたほうがいいのではないかということがありました。社内とわかる場所でカッコよく映ろうという感じになりまして、それで受付の前で撮影してみました。
山川
写真を撮る前に、部門のミーティングをしていたのですが、それが終わったあとに、認定証を持っている人は集まれという感じで行いまして、個人的にはちゃんと集まるか少し心配でした。でも、みんな普通に認定書を持って集まって来て、おお!、みたいな(笑)。
勝田
おかげでいい写真が撮れたわけですね。
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ネットワンシステムズの金内俊男さん(管理本部 グループ購買部 部長)、山川伸也さん(管理本部 グループ購買部 第1チーム)にお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
ネットワンシステムズにとってCPPとは?
勝田
貴社におけるCPP試験の扱いについて伺います。
認定証の扱いというのは、個人個人に任されているようなものなのですか。
それとも、合格したらいったん会社に報告をあげるように等、ルールや流れはあったりするのですか。
金内
認定証の管理は個人ですが、会社には一応報告して、各自の資格プロファイルみたいなものにはきちんと登録されます。
勝田
それは、個々のスキルとして、人事の方が見たりとか、上長の方が参照したりということですか?
金内
そうです。弊社のバックオフィス系の社員に対する資格推奨は、どちらかというと士業系の資格(税理士、中小企業診断士 等)が大半だったのですが、CPPの受験を通して、個々の業務に特化した資格に対して、もっと投資すべきだという話を人事に対してはたらきかけています。
勝田
もともとこの資格を知ったきっかけというのは、どういうところからなのでしょうか。
金内
社内ワーキンググループは、年度単位にメンバーが変わったりするのですけれど、2015年度の時、当時の私の上長から、ワーキングメンバーに購買としての専門性を証明できる資格を何か探せ!という指令が下りて、探して見つけたのがこのCPP資格だったということです。
勝田
それで、そのワーキングメンバーの方から順番にCPP試験を受けていったという流れですか。
金内
そうです。当時、5、6人選抜されて受験しました。
勝田
ワーキングの中の具体的なテーマというのは、いくつかあるのでしょうか。
金内
人材育成ワーキングの中では、専門性の証明、ヒューマン系スキル向上をどう磨いていくかということを主要テーマとして検討しています。
勝田
そこから調達系の資格を探すということで、見つけていただいたのですね。実際に今年になって10名ほど、ホルダーの方を輩出されていますけれど、ホルダーが増えることによって、社内の変化や業務の変化など、もしお2人が感じるところがあれば、お聞きしたいのですが。
山川
やはりCPPを取得したという事実をもって、部内におけるCPPという存在が大きくなってきています。部内の雰囲気を見ても、CPPを勉強しなくては!というような前向きな雰囲気が結構生まれてきていますね。
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ネットワンシステムズの金内俊男さん(管理本部 グループ購買部 部長)、山川伸也さん(管理本部 グループ購買部 第1チーム)にお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
CPP取得後に変わったことは?
金内
CPPの中で使われている用語が普段の職場でも使われてきていることを実感しています。
例えば、サプライヤーという言葉ひとつとりましても、弊社ではこれまで、パートナーと言ったりとか、仕入れ先と言っていたりとか、外注先とか、まちまちだったのですけれど、そのような言葉が集約化されて1本化されてきたと感じています。
前回1月に合格したメンバーは、マネージャーが主体だったのですけれど、彼等からは購買・調達業務全体感を意識しながら、これからどのような組織を作っていこうかというような話が出てくるようになりました。
勝田
確かに試験ないしはガイドというのは知識が広く網羅されていて、今話に出た組織づくりなどは、CPPガイドセットの一つマネージメントガイドという赤い本でカバーされています。このあたりのマネジメントの話は、読むだけでは難しいところがあると思いますが、ヒントなり、エッセンスというのは散りばめられているのかなという気はします。
金内
今は学んだ内容を、うまく自社向けにアレンジをして役立てていきたいなというふうに思っています。
勝田
受験する階層によっても、求められる知識というのはちょっと違ってくるのでしょうね。
たとえば、担当レベルの方はもっと業務的なところであったり、マネージャーの方はそのような現場担当者をマネージメントする部分であったり。また、バイヤーの方は受発注なり、コストリダクションであったり、サプライヤーとのつき合い方であったり、様々ですよね。
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ネットワンシステムズの金内俊男さん(管理本部 グループ購買部 部長)、山川伸也さん(管理本部 グループ購買部 第1チーム)にお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
受賞の知らせを聞いたとき
勝田
社内でCPPを導入されて、どんどんホルダーの方も増えてこられて、フォトコンテストに応募いただいて受賞が決まったという連絡をこちらからさせていただいたのですけれど、一連の流れの中で、受賞の知らせを聞いた時の社内の様子などはいかがでしたか?
山川
私はいつも朝来るのが早くて、1番にその受賞のメールを見まして、そのときにそばにいた同僚に「大賞を取った」と大声で伝えました。興奮がしばらく続いていました。
金内
撮影に応じたメンバーも含め、撮影後連絡いただくまで暫く間があったので、賞に漏れたかな?と思いながら結果を待っていたので、お知らせいただいてすぐに、満面の笑みを浮かべて上長である取締役に「受賞しました」と報告いたしました。
山川なんかは興奮し過ぎて、その日は仕事にならないのでは?と心配したくらいです(笑)。
先日自社の幹部会でも受賞報告を行い、バックオフィスの業務をもっと高度化して行きたいという思いをアピールできるいい機会にもなりました。
受賞報告資料には、副賞xx万相当!カッコ書きで、教材テキスト等と書いたので、笑いが起きましたが、個人的にはテキストがとてもよくできているので、メンバー育成にすごく助かると思っています。
勝田
社内の中でも、そういう活動をPRするきっかけの1つにはなったということですね。
我々としてもそういう学習意欲がある貴社のような方々に受賞いただいて本当にうれしいです。
写真と添えられたコメントでしか判断できないので、一か八かとうわけではないのですけれど、ここだということで決めさせてもらったのですけれど。こういう企業が、もっと増えてほしいなと思いますね。
金内
バックオフィス系の業務に対して、専門性の高い特定業務に対する学習教材というのは、ありそうでないのが実情ですが、自分が最初に受験してみて、「ああ、いい試験だな~」と実感したのが、社内に広めるきっかになりました!
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ネットワンシステムズの金内俊男さん(管理本部 グループ購買部 部長)、山川伸也さん(管理本部 グループ購買部 第1チーム)にお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
楽しく勉強する雰囲気づくりとは?
森宮
一点、金内さんにお伺いしたいなと思ったのですけれど、今回のように部門で取り組まれたり、会社で取り組まれたりすると、結構プレッシャーになってしまうといいますか、不合格は許されないとか、大変な思いをされている方も少なくないと思うのですね。
だけど、やっぱりこう楽しく取り組まれていたという雰囲気が、写真からも伝わってきましたけれど、実際に楽しかったと、金内さんもおっしゃっていましたけれど、そのような空気作りというか、雰囲気作りのようなものが、もともとあったものなのか、アドバイスも含めて、教えていただきたいなと思うのですけれど。
金内
メンバーの性格もあると思うのですけれど、やはりCPPを取る前段階というか、最初、CPPという、このような資格があって、そのCPPを使ってどういう組織を目指しているのかということも、少し説明する時間を作りました。
社内では一応、強制ではなくて、推奨としているので、強くは言っていないのですけれど、すごく重要というか、実践的な資格だよということは伝えて、動機づけや学習意欲を持ってもらえるように話していました。
CPPのB級は、僕は社内で2番目に受けたのですけれど、A級は1番目に受けました。とりあえず自分が受けてみて、良いものは良いとしっかり伝えて、その理由と併せて会話できたのが、よかったなあと思います。
資格には、あまり業務に役に立たないという資格もあれば、本当に役に立つものもあって、様々ですけれど、CPPに関しては自身の業務にフィットした内容でした。難易度的にも丁度良く、合否はしっかり学習するかしないかだけの差でした。
勝田
会社側からのサポートとしては、例えば、受験の費用とか、テキストの費用とか、負担されている部分はあるのでしょうか。
山川
基本は全額会社で負担しています。
しかし、1回目不合格だった人は、その後の受験費を自己負担としています。
勝田
1回で受かってねというメッセージですね。
金内
そうですね。先ほど申し上げたように学習するかしないかだけなので、2回落ちた人は、きちんと勉強しなかったというのが、自分が受けているのでわかるんですよね。
山川
あそこに写っているメンバーというのは、結構、購買部の中でも通常業務が割と忙しいメンバーかなと思うので、逆にその忙しい時間の中で、勉強時間を確保しながら受かったというのが、写真の中でのいい表情につながったのかなという気がしますね。
金内
1期目に受けたメンバーの話を聞いて、2期目のメンバーが自分たちも試験を受けてみようかなあみたいな感じで広がってきたというかたちですよね。
勝田
そういう雰囲気だと、いろいろ情報共有とかもされていそうですよね。
試験はこんな感じだったよとか、ここを集中的に勉強したよとか。
金内
はい。簡単な情報共有は行いました。
ただ、資格取得がゴールではないとは、常に言い続けていますけどね。
勝田
貴社では、受験後にアウトプットを出して、自分の業務にどう落とし込んでいくのかを考えていらっしゃるとのことを伺いましたが、これはすばらしい事例だなと感じました。アウトプットについてもう少し伺ってもよろしいですか。継続的に取り組まれているのですか。
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ネットワンシステムズの金内俊男さん(管理本部 グループ購買部 部長)、山川伸也さん(管理本部 グループ購買部 第1チーム)にお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
今後の調達部門のあり方について
金内
今後の調達部門のあるべき姿を議論する際にCPPガイドラインを案内役として据えて、ガイドラインの中から自分の業務に転用できそうな内容に対して、参加者全員がショート論文のようなレジメを5枚くらい書きます。互いに読み合いあった後。チームに分かれて各自提案に対し議論を行い、来期の施策案をまとめていくというような内容です。今年度からの取り組みですが継続的にやっていく予定です。
勝田
テーマは事務局が用意するのですか。
金内
そうかっちりしたものではなく、各々が感じたテーマを持ち寄っています。
勝田
なるほど。事務局の役割としては、その取りまとめやファシリテーションというところでしょうか?
山川
はい、そうです。
勝田
では、事務局の方も大変ですよね。
CPPガイドのボリュームが多いので、みんな、どういうところ書いてくるかわからないですし、取りまとめる側も、ホルダーでないと捌き切れないかもしれませんね。
山川
自分が小論文を書く事や人の文章を読むというのも学生卒業以降あまり無かったので、苦労はしましたが良い勉強になりました。ファシリテーターはチーム内で持ち回り担当にしました。
金内
今回は、Aチーム、Bチームで、Aチームがメンバー主体、Bチームがマネージャー主体みたいな感じで(笑)分けてみました。
勝田
面白いですね。
金内
マネージャーたちにも、逆プレッシャーをかけるという感じです。
担当者と同じレベルの成果物しか出てこないなんて事無いよね?みたいな圧力をかけました。(笑)
数多くの資格試験や研修を受けてきましたがどうしても一過性になることが多かったので、どう活用して、どう身につけて、どう活かすのかというのは、長い間考えていたテーマでしたので、有効に活用の模索の一環として取り組んでみました。
勝田
ありがとうございます。
最後の質問なのですけれど、よろしいですか。
来年、また私達もこういうようなキャンペーンみたいなのをどんどん展開して、もっともっとCPPを広めていきたいと思っているのですけれど、今後、CPPの導入を検討している企業の方に、一言メッセージをお願いします。
山川
最初はやはり製造業務向けの資格かと思ったのですけれど、テキストを読み込んでいくうちに、やはり調達業務というか、調達の世界というのはこれだけ広いんだというのがわかって、すごく自分の仕事に誇りが持てるというか、こんなに可能性があるのだということが、本当によくわかりました。これから調達業務をやっていくうえでも、すごく自信が深まりましたので、ぜひ挑戦していただきたいと思います。
勝田
ありがとうございます。
金内
テキストの内容はとても先進的で、かつ網羅性が高くて、購買部員のスキルとか、今後のキャリアパスを形成するうえで、非常に有意義なガイドラインであり、資格であったと思います。
基礎知識として、調達部門に限らず営業部門等様々な部門のメンバーにも役立つ資格だと思いますので、チャレンジを検討してみてください。
勝田
最後に素晴らしい言葉をありがとうございました。
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