日本エアフィルターインタビューその4|部門統合と改革の道程とは?
日本エアフィルターの土屋俊貴さん(資材購買部 資材購買課 課長)にお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
部門統合と改革の道程とは?
森宮
B級というのは主に個人の知識を問うものであり、A級というのはそれを組織にどう生かせるかという違いがあると思います。
A級に合格されて、職場を改めて見たときに、何か気づいた点とか、今までは思いもしなかった点などはありましたか。
土屋
私がA級を受けたのは2010年ですが、当時わが社では購買と調達という部門が一緒だったのです。
ところが、購買部隊が分離して、私は分離したほうに配属となりました。
それと時期を同じくして、現在の社長が就任して、われわれの業界も再編などが厳しい状況に至っているのですけれど、このままでは何も変わらず衰退する一方だから、変化して世の中に追従しなければならないだろうというとことで、当社の改革プロジェクトが立ち上がっていたのですね。
本当にタイミングというのはこういうことなのかなと思いましたけれど、そのときに部門として購買と調達が分かれているので、会社全体として見たときにどうなのだという話が出たのです。
調達という部分は、物によって当社の原価の8割方占めているところがありました。
今の仕事を回して、短期で業績を上げるという意味では、非常に有効な手段かもしれないですが、長期的にはまだ弱いところも当然あるだろうということで、部門を1つにという提案をして、今は統合した部門としてかたちになり始めたというところでしょうか。
森宮
その改革の起点となった年というのは何年ですか。
土屋
2011年か2012年の話だったと思います。
森宮
A級に合格されて、それほど間がないころですね。
今まで別々だったものが一緒になるこということは、大変な力技も必要だったのではありませんか。
土屋
われわれはISOを保有している企業なので、業務統合の型のようなものは、システムとしてきちんと持っていました。
しかし、一度分かれてしまった組織には、時間がたって、それぞれの特性が出てしまっていまして、それをまた1つにするのは大変でした。
それこそ調達の履歴がデータ化されていないとか、似たようなものは買っているのですが、別々に交渉していたとかがあったので、データを1つにして、どちらのやり方にするのかなど、障害はたくさんあったのです。
たまたま私は日本能率協会さんのCPP資格を学んでいたので、そのときにこういったやり方があるという展開をすることができました。
それも実は、改革するプロジェクトのサブプロジェクトで、調達価格削減プロジェクトが立ち上がっていて、私はそのときのサブリーダーとして参加して、そのプロジェクトがそのまま1つの組織に変わっていったのです。
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