CPPホルダー(T様)インタビューその3| 体系的に俯瞰しながら調達機能を考える重要性とは何か?
「どこにゴールを設定して、どういうやり方で、どうこなしていくか」が分かったのが、管理職の立場として大変助けになりました。
CPPホルダーのTさん(匿名希望・製造企業 購買部長)にお会いしました。日本能率協会の安部武一郎がインタビューします。(以下敬称略)
※事務局注
Tさんはご事情により社名・氏名は控えたいが、CPPが業務に大変役に立った事への恩返しをしたいとのご趣旨でインタビューにご協力くださいました。
体系的に俯瞰しながら調達機能を考える重要性とは何か?
安部
CPPがお役に立てたという事で、何か具体的なお話を聞かせていただけますでしょうか?
Tさん
まず、私自身が購買のスキルが無い状態で、購買部の管理職を任されたわけですね。
そのため、まず購買とはどのように正しい運用をするのか、それはどのような考え方を基にするのか、それから購買の業務範囲はどこからどこまでなのか。そういったことが、何もわからない状態でした。
そういう意味では、CPPのスタディーガイドはかなり体系的で網羅的に書いてあると思います。
スタディーガイドを読むことで「正しい購買のあるべき姿というのは、この範囲なのだろう」と自分自身でわかることができて、「自分の会社にどう落とし込むべきか」というところを考えられたのが良かったと思います。
購買部自体が新設部門ですから、とにかく、既定路線がないわけです。
購買のシステムもなく、従来こうしていたとか、会社としてこういうやり方をしているなどの経験則が無く、自分達でフレームを作らなければいけない状況でしたからね。
そういう状況において、「どこにゴールを設定して、どういうやり方で、どうこなしていくか」が分かったのが、管理職の立場として大変助けになりました。
特にマネジメントガイドの内容は、市販されている本にはないものでした。
購買部の会社における在り方、購買部の権限、進め方等について詳しく書いてあり、管理職として経営層に説明する際など非常に参考になりました。
安部
体系的に、網羅的に、俯瞰しながら会社の中での調達機能を考えられたということでしょうか?
Tさん
はい。
市販されている本というのは、このテキストを参考にして、著者の方達がご自身の経験を入れたり、表現を変えたりしているのではないか 笑?と個人的に思ってしまうほどスタディーガイドは体系的で網羅的ですよ。
安部
ありがとうございます。
CPPのガイドをひな形として活用いただいて、自身の実務に置きかえられ、業務の品質やスピードの向上に寄与できたのであればとても嬉しいことです。
それから、人材育成の観点からも本ガイドはこれから活用いただけるかと思ったのですが、今後いろんな方面に活用いただけそうですか?
Tさん
そうですね。
ただ、購買担当者として、例えばマネジメント関連の内容は、もしかすると自身には関係ないと思うかもしれません。
よほど高い意識を持った担当者でない限り『購買基盤作りましょう』という人は、なかなかいないのではないでしょうか。
担当者レベルで出来ることと、管理者レベルで出来ることには、どうしても差があると思います。
そういう意味では、管理者レベルの方達がマネジメントガイドに書いてあることをよく理解し、どのように自分の会社で展開していくかを考えることは、購買基盤の弱い企業にとってはすごく効果的だと思います。
超大企業のように、インフラもすべて整っているようなところは、スタディーガイドの基本を経て次のステップをめざすのでしょうけれど、これから購買部の機能を高めようとする企業の場合は、基本に忠実なやり方が一番近道だと思います。
おそらく、日本では調達関係の専門書・参考書は多くないと思います。
私も購買部門の立ち上げ時に市販本を色々読みましたが、実際少なかったです。
本当に表面的なことしか書いてないことも多いですしね。
「この後はどうするのだ」というところが、なかなか経験のないものにはわからない。
CPPのスタディーガイドは、その道筋がイメージできる内容になっていると思います。
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