新日鉄住金エンジニアリングインタビューその2|系統立てた調達購買知識が必要な理由は?
「私が一番初めに試験を受けたのですが、その当時は、まだどういう制度かの認識が浸透していませんでしたが、“これはいいものじゃないか!”ということで、次第に広がってきました。」
CPPホルダーの新日鉄住金エンジニアリング 横山茂生さん(調達本部 調達企画部 外注契約室 シニアマネジャー)、八島一裕さん(調達本部 調達企画部 鋼材調達室 室長)を訪問しました。
(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
系統立てた調達購買知識が必要な理由は?
--現在、貴社調達本部では35名の方がCPP・B級資格を取得されていて、異動者を含む累計ベースでは60名程度の方が資格をお持ちです。
CPP資格制度を導入する前にはどんな課題があったのでしょうか?
横山
調達本部は、プロジェクト実行に必要となる財貨・役務を「どこから何をいくらで買うか」「商務条件をどうするか」といったことをベンダーと交渉して確定させ、売買契約・請負契約を締結し、物のデリバリーも管理し、代金を支払う総合的な機能を担っています。
従来のマニュアル、あるいは先輩から引継いだ積み上げ的な知識だけではなく、系統立てた調達購買に関する知識を、演繹的にまとめるニーズを感じておりました。
そのために系統立てた学習手段を探しておりまして、そのニーズに合致したCPP資格制度を組織として導入し、取り組んだという背景があります。
八島
その当時は、各事業部のやり方で、それぞれが調達をしていましたが、CPP導入の少し前に、調達本部としてまとまって業務を遂行することになりました。
ちょうど、CPP資格制度が設立された時期だったので、「基軸となる考え方を持つ」ために試しにCPPを勉強してみようということになったのです。
その他の背景として、一般的な意味での「調達」機能が「何であるか」「何をやっているか」を十分に知っているとは言えない面もありました。
それらをきっちりと整理して組み立てなおそうということになりまして、導入してみました。
私が一番初めに試験を受けたのですが、その当時は、まだどういう制度かの認識が浸透していませんでしたが、「これはいいものじゃないか!」ということで、次第に広がってきました。
現在は、マネジャーになるための必須の資格になっていて、かなり浸透してきたと思います。
--組織の変更にともなって「基軸となる考え方」を求めていたということですね。
八島
はい。
それから、教育にも積極的な組織ですので、人材のレベルをあげていくという意味でも導入してみようということだったと思います。
--調達本部トップの方のご理解はいかがでしたか?
八島
むしろトップのほうが、積極的でした。
なぜかというと、「調達のやっていることが、社内的にはよくわからない」という理由が、あったと思います。
CPP資格制度を基軸とすることで、一般の標準に沿って業務を行っているという証明になると思います。
〜2/6 page〜